それから開放され飛躍的発展をみました。 が発達し、写実表現が進みます。
15世紀前半から半ばにかけて人物表現はリアルなものとなっていきました。
画家のチマブーエは古代を理想として新しい試みを絵画に表わしました。しかし、古代の要素が完全に復活したわけではありません。
建築や彫刻がローマに残された古代の遺品を参考にして早くから古代風装飾や人体表現が実現されたのに対し、
絵画は参考とするものが少なく、古代精神はなかなか反映されなかったのです。
そして、ジョット、マザッチョへと革新は続きます。
マザッチョは＜聖三位一体＞で遠近法を使用し、平面の壁に奥行きを表現しました。三次元的表現が、より現実的にそして人間性を表すものに成長しました。
「美術家列伝」で、ヴァザーリはこの芸術の革新運動はミケランジェロによって最高潮に達したと言っています。
15世紀後半にはボッティチェリの代表作「ヴィーナスの誕生」「春」が有名です。
古代の再生というルネサンスの特徴が確認されました。ボッティチェリは古代の再生を表した画家のうちの代表的存在です。
16世紀。レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロ、ミケランジェロ
の三大巨匠が現れます。レオナルドは芸術の分野だけでなく、自然科学・生理学の分野にも通じた万能人でありました。
「モナ・リザ」「最後の晩餐」はあまりにも有名です。ルネサンス時代の画家は絵画は注文主の依頼によって作品を完成させる、
いわば芸術家というよりも職人的立場にありました。必ず完成させなければならなかったのです。この、職人という立場にレオナルドは30歳ごろから疑問を持ち、
自分の意思で作品を描くようになりました。
注文主とはパトロンのことですが、
芸術家に仕事を与え、作品の収集・寄進をしながら芸術を保護する団体・個人を指します。団体としては教会、都市が、個人としては富裕な商人、君主、国王が代表となります。
つまり、パトロンの存在により宗教画だけなく、
世俗の富裕な人々を描くという新しい風潮が画家に課せられるようになりました。
パトロンの中でも最も有名なのがメディチ家です。
メディチ家はルネサンス時代の芸術の開花に社会的、経済的のあらゆる側面から大きく貢献しました。ラファエロは数多くの聖母像を描き、
ミケランジェロはシスティーナ礼拝堂の「最後の審判」を描きました。
彫刻としては、「ダビデ」「モーセ」などを残しています。絵画のルネサンス美術の特徴は厳密な遠近法、線的なデッサン、理想的な人体表現が特徴ですが、
レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロ、ミケランジェロの三巨匠は、それぞれ個性をもって16世紀初頭ルネサンス絵画の完成を実現したのです。
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