<最後の審判> 17×13.3m フレスコ画 システィーナ礼拝堂祭壇画
ミケランジェロは教皇クレメンス7世と彼の死後、教皇パウルス3世の二人の教皇に
祭壇画<最後の審判>の制作を依頼されました。クレメンス7世はミケランジェロに制作を命じ、ミケランジェロがローマに来た2日後亡くなったのです。
ミケランジェロは1535年<最後の審判>の作成に着手します。ミケランジェロ60歳を過ぎたころです。
約5年かけて<最後の審判>は完成しました。<最後の審判>は盛期ルネサンス時代からマリエリスム時代への転換期といっていい作品です。
祭壇画の高さはほぼ5階建てのビルに相当します。ミケランジェロは一人で描きあげました。
ミケランジェロの体力は、天井画を描いてから、20年以上たっても衰えていなかったようです。
<最後の審判>とは新訳聖書をもとにしたもので、
世界の終りに神・キリストが再臨し、すべての人類と死者が集められ、主であるキリストの裁きを受けるという場面を描いたものです。
宗教画の伝統を無視した美と力強さでキリストは描かれています。
画面には約400人もの人物が描かれ、
審判を下すキリストとその側にうずくまる聖母を中心にうごめいています。描かれた人物は写実とはかけはなれた描写で表現されています。
人物の身体は異様にねじまがっており、胴体と足の比例は正常ではありません。
人物がさまざまなポーズで描きこまれ、人間の内面が表現されているようです。この表現の仕方に迫力を覚え、見る者は圧倒されます。
ルネサンス美術は写実を基本に自然主義的な表現であったのに対し、
ミケランジェロはこの理念を超えようとしていたともいえます。それがマニエリスムへの入り口であったのです。
しかし、ミケランジェロの描いた<最後の審判>に対しては批判の声の方が大きかったのが事実です。
人物の大多数は裸体で描かれ、その群像に非難の声があがりました。<最後の審判>は取り壊すべきだという声までありました。
世界の終末を描いた作品。左側は天国に導かれていく人々が描かれ、
右側には地獄へ堕ちていく人々が切迫感をもって展開されて描かれています。左側の天使はラッパを吹いて死者をよみがえらせ
最後の審判を受けさせるために天上に昇っていきます。天使の持っている大きいノートは罪人のリストで、小さいノートは善人のリストです。
右側には悪魔が地獄に堕ちることが決まった悪人たちの足をひっぱっています。
下方にはあの世へとつづくステュクス川が描かれ、火が燃え盛る地獄が描かれています。ロバの耳をし、蛇に巻かれた人物は地獄の魔王ミノス。
魔王ミノスの顔は祭壇画を非難したバチカンの儀典長の顔です。
ミケランジェロは地獄の渡し守の場面は、ダンテの「神曲」の地獄篇からイメージを膨らませました。
地獄へ堕ちるか天国へ行けるか二者択一の裁き。
キリストがマリアをしたがえて、手を大きく振って最後の決定を下しています。キリストの周囲には殉教した聖者たちが描かれています。
12使徒のひとり・聖バルトロメオは生皮をはがされて殉教しました。その皮だけのふにゃふにゃの人物がミケランジェロの自画像といわれています。
天国にもいけず若返ることもできず再生もされないという、
ミケランジェロの心の苦しみをありのままに表現したかのようです。
聖ペテロはそれまでのペテロの穏やかなイメージは無く、
ミケランジェロはとても迫力ある目つきで描いています。キリストに天国の鍵を返しているポーズをとっています。
<最後の審判>は1981年~1994年に修復作業が行われ、
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